2010年 07月 29日
今更ですが・・・ドクターイエローについて。
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今更って言われそうですが・・・今夜は暇なので(笑)ドクターイエローについて少し書きます。ドクターイエロー、正式名「新幹線電気軌道総合試験車」(しんかんせんでんききどうそうごうしけんしゃ)と言います。どんなことをするの?と言いますと一番の役割は線路や架線の状態を検査します。見ての通り車体は黄色で7両編成です(通常の新幹線は16両編成)。パンタグラフが4つも付いていて測定用台車も付いています。では1号車から7号車までの役割を簡単ですが説明します。
【1号車】
1号車には信号、通信、電力測定装置、架線磨耗測定装置等が設けられています。先頭部に監視カメラが設置され、走行状態を確認します。また、ATCに必要な信号や前後車両の電車電流を測定する為、軌道回路の電流を確認しています。その他に、地点検知及び列車無線レベルの確認や電車線電圧の測定を行っています。
【2号車】
2号車には高圧室、電気測定装置があります。高圧室はパンタグラフから取り入れられた25,000ボルトの電流、屋根上には集電用パンタグラフと測定用のパンタグラフがあります。測定はトロリー線(架線)の磨耗や高さ、離船状態をレーザーより計測してコンピューターにデータを収集します。
【3号車】
3号車にはデータ整理室(電気用)や測定用のバッテリー室、パンタグラフ監視用の観測窓が設けられています。観測ドームで走行時の測定用パンタグラフとトロリー線の接地状態を監視することができます。
【4号車】
4号車は軌道検測装置、データ整理室(軌道用)、軌道検測用台車で成り立っています。レールの上下方向や左右方向のズレを測定する事や測定台車に取り付けられた高低変換器により上下動の測定を行います。その他には、床下にマイクを設置して音の変化でレールの凹凸状態を確認します。
【5号車】
5号車は、多目的試験・電源供給・観測ドーム・休憩室で成り立っています。観測ドームで走行時の集電用パンタグラフとトロリー線の接地状態を監視することができます。
【6号車】
6号車はミーティングルーム・高圧室・電気関係測定機器で成り立っています。2号車と同様に屋根上には2台のパンタグラフが搭載されています。大阪から東京方面へ走行する時には、6号車のパンタグラフを使用する為、集電用パンタグラフは使用しません。(2号車の集電用パンタグラフを使用します)
【7号車】
7号車は、信号測定装置・前方監視カメラ装置・添乗員室・車掌室等で構成されています。添乗員室では先頭車両のボンネット内に設置されている監視カメラの状態を大型プラズマディスプレイで確認する事が出来ます。(室内は700系普通車と同様の車内)
by d-yellow
| 2010-07-29 20:58
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